ヒアリに刺されたらどうなる?症状や対処する方法は?
国内でも発見の報告が相次いでいるヒアリですが、このアリに刺されると実際はどうなるのでしょうか?
刺された際の症状や対処する方法も含め、調べてみました。
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ヒアリに刺されるとどうなる?
別名「アカヒアリ」とも呼ばれているヒアリ(火蟻)は、もとは南米中部に生息していたものの、1942年にアメリカ南部でも発見されるようになり、そこから少しずつ拡大していったといいます。
環太平洋諸国に定着した現在では、カリブ海の島々やニュージーランド、オーストラリア、中国や台湾などでも生息しているそうです。ヒアリの体長は2.5~6ミリほどで、体の色は赤茶色。触角の先端は2節からなる膨らみがあり、腹部の近くにある腹柄には2つのコブがあるといいます。
そして、お尻には毒針があり、攻撃的な性格であるヒアリはこの毒針を使い、積極的に刺してくるそうです。
ヒアリが持っている毒の主成分は「ソレノプシン」という成分で、刺されると激痛が走るのはもちろん、刺された箇所は赤く腫れあがり、水疱ができてしまうそうです。
ヒアリに刺されたあとの症状は?
ヒアリに刺されると激しい痛みを引き起こし、刺されたあとは人によって、さまざまな症状が出るといいます。
どのような症状が出るかについては、
◆軽度の場合
刺された直後は、熱さを感じるほどの激しい痛み・かゆみが出るそうで、約10時間ほどで膿が出現するといいます。
◆中度の場合
刺された直後は軽度の場合と同じ、熱さを感じる激しい痛み・かゆみが出ますが、数分~10分後ほどで刺された箇所を中心に腫れあがり、時間が経つにつれて腫れが広がっていくそうです。
◆重度の場合
刺された直後は、熱さを感じる激しい痛み・かゆみが出ますが、それから数分~10分後ほどで蕁麻疹(じんましん)や激しい動悸(どうき)、呼吸困難などの症状が出ることもあるそうです。
ヒアリに刺されたあとに出る症状のなかでも、特に重度の症状が起きた際は、即時型アレルギー反応である「アナフィラキシー」の可能性が高く、処置が遅れてしまうと最悪、命を落とす危険性もあるそうです。
※アナフィラキシーは、全身に起こる急性アレルギー反応のことで、主に皮膚や粘膜、呼吸器や消化器、循環器などに悪影響が出てしまうようです。
各器官にアナフィラキシーの症状が出ると、皮膚はかゆみ・蕁麻疹・赤み。粘膜は目のかゆみ・唇や口のなかが腫れる。呼吸器は声や喉のかすれ・息苦しくなる。消化器は嘔吐や腹痛。循環器は顔面蒼白・呼吸が早くなる・ショック症状などがあるといいます。
また、アナフィラキシーは重症化すると呼吸困難・意識障害など、命にかかわる症状が出る場合もあり、アナフィラキシーの症状は「急速に症状が進行する」可能性が高いといいます。
そのため、ヒアリに刺された場合はすぐに病院に行くか、近くに病院がない場合は救急車を呼んだほうが良いそうです。
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ヒアリに刺された場合の対処法は?
もしヒアリに刺されてしまった場合は、できるだけ症状を悪化させないことが大事ですので、
刺された際の対処法として、
1.洗い流す
ヒアリに刺された箇所を洗い流すことで、ヒアリの毒が体内に入っていく量をできるだけ少なくします。しかし、刺された箇所を洗い流す際は、患部をかく・叩くなどをしてしまうと、よけいに毒が体内に広がる危険もあるといいます。
1.冷やす
刺された箇所を冷やすことで、症状を和らげる効果があるといいます。刺された箇所を冷やす際は、保冷剤などがあると良いですが、ない場合は冷たい飲み物の容器で冷やすと良いそうです。
冷やすことで血管が収縮し、かゆみを感じにくくなるといいます。※刺された箇所に、漂白剤(同量の水で薄めたもの)で洗浄したあと、かゆみを抑える効果のある抗ヒスタミン剤・細菌感染などの薬を塗るのもオススメだといいます。
しかし、上記の対処法はあくまで応急処置ですので、自分で応急処置をしたあとは皮膚科などで診てもらってくださいね。
まとめ
ヒアリは刺されないことが1番ですが、もし刺されてしまった場合は患部を洗い流す・冷やすなどの応急処置をしたうえで、早めに皮膚科などの医療機関で診てもらうのが良いそうです。
また、ヒアリを駆除するには「熱湯」をかければ死ぬようですが、アリ塚の内部にいるヒアリまでは殺せないようです。ヒアリの駆除には殺虫剤などの液剤も効果があるものの、液剤の使い方を間違えてしまうと駆除もできす、他の昆虫への影響も出てしまうことから注意が必要だといいます。
ほかにも、小さなつぶ粒の物やゼリー状の毒餌を設置することで、駆除するまでに時間はかかりますが、アリ塚の内部を含め、駆除はしやすくなるそうです。
しかし、ヒアリだと思って駆除したものの、実際はヒアリでなかったケースも多いそうなので、本当にヒアリなのか?地方環境事務所に連絡して確認してもらうのがベストだといいます。
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